2021年11月18日
小さな畳の間

伊豆の国市の現場の様子です。
続き間の一角に畳コーナーを設けました。広さ1坪ちょっと、天井高2100ミリの大人2名位でちょうど良い小さなスペースです。用途としては寝転んだり、読書したり、洗濯物をたたんだりと用途は広がり重宝されます。
広さは1坪ちょっとと前項で説明しましたが、部屋芯1820×2275の広さなので、間仕切り戸を閉めて布団を敷けば来客用の寝室にもなります。
開口部に設けている障子は一見すると普通の引違い障子に見えますが、上下方向の下部1/2が可動する仕組みとなっています。『雪見障子』と呼ばれ、庭に積もった雪景色を楽しむために考案されたと言われています。
伊豆の国市ではめったに雪が降らない温暖な地域ですが、雪景色ではなくとも庭の景色は十分に楽しむことができますし、周辺隣家からのプライバシー保ちつつも風を取り入れることができる優れた障子となります。
2021年10月29日
縁側のリフォーム

伊豆市の現場で既存縁甲板の再塗装工事をしている様子です。
長年暮らしていると、どうしても床板自体が傷んだり表面の塗装がはがれたりします。リフォーム工事のタイミングで補修をしてあげることで、以前とは比べものにならない程に綺麗になり、無垢床材特有の風合いも蘇ります。
まず初めの作業工程は、床板表面の汚れや塗膜や塗料を特殊な薬剤で剥離洗浄を行い、木本来の状態に戻します。同時に比較的浅いキズやシミなども専用道具で措置を繰り返し補修します。
次に色のバラつきを抑えるために、着色をし全体的なテイストを均一にそろえます。
各工程間に養生時間をしっかり取りながら、最後に表面の塗料を施します。今回はややマットなテイストを出すためにつや消しの塗料を用いながら仕上げていきます。
手間と時間がかかる工程ですが、桧縁甲板本来の質感が蘇ります。
2021年10月20日
大きな引戸をつくる

幅約2600ミリ、高さ約2800ミリの大型木製引き戸を製作しています。
木製戸としては大きく、建具職人も「これだけのサイズはあまり見ない」とのこと。図面段階から大型であるための注意点を検討し、使用部材や詳細寸法、運搬などを考慮して製作を進めます。
この大型引き戸は屋外出入口に取り付けられるため、耐候性・防水性・メンテナンス性などの性能を考慮する必要があります。今回の仕様は上下左右枠をピーラ(米松材)、内部下地は耐水合板、表面仕上げはガルバリウム鋼板を施します。
また、大型になるためどうしても荷重が重くなります。少しでも軽くスムーズに操作できるよう、ベアリング付き重量用滑車を採用し、建具自体を上部レールで吊って開閉する方式としました。
2021年09月04日
かつらぎ山と屋根

伊豆の国市の現場よりレポートです。
現場ではこのタイミングを押さえ、大工職方3人の連携もあり屋根下地が無事に施工できました。
現場が傾斜地であり普段より高所であるため安全性や風の影響を考慮し、弊社加工場であらかじめ加工できるものは事前に準備し臨みます。
屋根の勾配は3寸勾配となり、ちょうど良い屋根の勾配ラインと思います。急勾配ではないので施工性も良いのがメリットでもあります。
この後はゴムアス系のルーフィングを施し、ガルバリウム鋼板の段葺き仕上と進みます。天気のようすを見計らいながら、しばらく天気予報が気になる期間が続きます。